
EXILE、FANTASTICSのパフォーマーであり、俳優としても活躍する佐藤大樹さん。
今回は、TOKYOROOMSにて、40のクリエイターのうちのひとりとして、クリエイティビティを存分に発揮していただきました。
アーティスト・俳優としての活動の中で、個人のクリエイターとして、どのようなことを考え、行動されているのか、その頭の中を表現していただいた部屋「Inside Head」は、TOKYOROOMS展の中でも、来場者人気の高いお部屋で、日々、ファンの方はもちろん、時間をかけてじっくり見る方がとても多い部屋となりました。
TOKYOROOMS展での部屋プロデュースを機に、仕掛け人のククノチ氏、総合プロデューサーの町野氏と、空間へのこだわりや独自のクリエイティブ思考について伺いました。
「TAIKI MAGAZINE」をきっかけにオファー
ククノチ: 今回、TOKYOROOMSのスペシャル対談ということで、「私にとっての部屋とは何か」をテーマにお届けします。
ゲストは佐藤大樹さんです。お部屋のプロデュースをお願いしたきっかけは、大樹さんがセルフプロデュースされている「TAIKI MAGAZINE」を拝見したことなんです。お仕事関係の方に「大樹さんってインテリアに興味あるんですかね?」と聞いたら、「マガジンを作る時も、自分で絵コンテを切ってかなりこだわっていましたよ」と伺って。
佐藤大樹: はい、そうですね。

ククノチ: それで、ぜひお願いしたいなと。町野さんにも相談したら「自由な発想を持っている方にこそぜひ」となり、今回のご縁に繋がりました。最初にお話をいただいた時は率直にどう思われましたか?
佐藤大樹:まずお話をいただいた時に、挑戦したことのないジャンルのお仕事だったのでまず真っ先に「面白そうだな」と思いました。
子供の頃から好奇心が旺盛で、知らないものがあると飛び込んでみたくなるタイプなんです。EXILEになった当初から「お芝居は絶対にしたい」と決めていましたが、そこからナレーションや書籍など、お話をいただき、挑戦するたびに世界が広がっていきました。
ククノチ: 最初の打ち合わせは、主催のソーシャルインテリア本社にお越しいただき、家具をご覧いただきながらの打ち合わせでしたね。その時あえて制約を一切設けませんでしたが、どんなイメージがありましたか?
佐藤大樹: あの時はひたすら緊張しました。
オフィスに伺ったら高そうな家具がたくさん並んでいてプレッシャーもありましたが、僕が提案した時に皆さんが全てを受け入れてくださって。「もっと良くするにはこうしよう」とポジティブなアイデアをたくさんいただけたので、すごく楽しいセッションになりました。
ククノチ: その後、次の打ち合わせで持ってきてくださった大樹さん自身が作成したプレゼン資料(企画書)を見て、本当に驚きました。手書きの構成案やイメージ写真のコラージュがびっしり詰まっていて!
あれはご自身で全部作られたんですよね?
佐藤大樹: はい、全52ページあります。実は全てスマートフォンひとつで作りました。
ククノチ: スマホで52ページも!
町野: 大樹さんはこれまでデザインのお仕事を専門にされていたわけではないですよね?
それなのにあの企画書のクオリティは本当にすごい。
インテリアのような「空間」を構成するのって、平面のデザインよりもずっと難しいんです。平面の企画書がこれだけ作れるということは、イメージが完全に頭の中で明確になっている証拠だと思いました。
想像を形にする力が素晴らしいですし、ものすごい才能だなと感じます。
部屋というものを、ただ家具が並んでいる場所ではなく、一人一人の幸せの場所というのが、TOKYOROOMSのテーマで、佐藤大樹さんならそれを立体的なクリエイティブで表現できるだろうと、私も依頼させてもらいました。
佐藤大樹: ありがとうございます。
自分でも実際に作るまでは、こういう作業が得意かどうかも分かっていませんでした。
ただ「やったことがないから面白そう」と飛び込んでみたら、やればやるほど夢中になって、気づけばのびのびと作っていました。
妥協なき引き算ではなく、「限界まで詰め込む」部屋作り
ククノチ: お部屋作りを一緒に進めていく流れの中で、家具調達の過程でどうしてもアイテムが揃わないという問題が発生した時がありましたが、大樹さんにご相談したとき、代替案への頭の切り替えがものすごく早かったですよね。
佐藤大樹:僕はダンスを始めた頃から「なんとかなる」精神が根底にあるんです。
揃わないなら揃わないで、「じゃあ、今できるベストな代替案でどう完成させるか」に脳がすぐ切り替わるので、「どうして用意できなかったんだ」とは一切思わないです。
結果的に、最後に選んだクリアな赤い棚は、当初の予定よりもさらに良いハマり方をしましたしね。

ククノチ: 今回、部屋をクリエイションしていただく上で、こだわった部分やテーマはありましたか?
佐藤大樹: 僕はとにかく「好きなものに囲まれて生活したい」タイプです。
インテリアのプロの方は、空間をうまく使ってあえて「引き算」をされることも多いと思うのですが、僕の場合はその逆です。今回は「限界まで詰め込む」というのを一つのテーマにしました。ファンの皆さんが見に来てくれた時に、僕の私物や大切にしているものを、できるだけたくさんの数、生で見てもらいたかったんです。
町野: 実はその「限界まで詰め込む」ということですが、僕がこれからインテリア業界で提唱していきたいことと完全に一致しているんです。
「目線の中に30アイテム以上置く」というのが僕の持論。
私は、日本の住む文化を高めていきたくて、それには日本の新しいスタイルが必要だと思っているんです。
今の日本のインテリアってシンプルにソファだけを置くような「引き算」が多いですが、それだと個性や質感が出ない。
置いてあるものに統一性やストーリーという「繋がり」を持たせて詰め込むことで、初めて素晴らしい質感が生まれます。大樹さんの部屋は、まさにその繋がりが綺麗に表現されています。
TOKYOROOMSとしての新しい日本のスタイルのロールモデルになるような部屋にしてくださいました。
ジャンルを跨ぐ表現者・佐藤大樹の「全集中」と「事前準備」

ククノチ: アーティスト、俳優、プロデューサーと、いくつものジャンルで活躍されている大樹さんですが、それぞれに向かう時の姿勢や、アイデアの出し方はどのように変えているのですか?
佐藤大樹: 普段活動しているアーティスト業は、振付の中で、お客さんの前でとにかくその日のコンディションを120%出すことがテーマです。
一方で、今回のようなクリエイティブな仕事に関しては、とにかく「自分の好きなこと」「挑戦したいこと、表現したいこと」に妥協しないっていうスタンスで臨んでいます。
また、仕事のジャンルに関わらず、僕は「知らない知識をすべて蓄えたい」タイプなんです。事前の準備は徹底して行いますし、本番に向けてしっかりと用意をして臨む。その「用意すること」自体が自分にとってすごく大事なプロセスだと思っています。
ククノチ: お話を伺っていると、クリエイターとしての事前準備の質と量が本当に凄まじいですよね。
佐藤大樹: あと、クリエイティブに関してこだわっているのは、「日を跨がない」ということ。
やると決めたら、参考となる素材を集めるにしても、完成するまで絶対にその時間を使い切ります。次の日に持ち越してしまって、気持ちが変わってしまったり、なあなあになったりするのが嫌なんです。だから、集中している時は他の連絡も一切返さずにやり切ります。
インプットに関しても、例えば企画書を作る時などは、書店に足を運んで、日本の雑誌から海外の雑誌までとにかく読み漁って、知識やイメージをインプットする時間を大切にしています。
佐藤大樹さんにとっての「部屋」とは?そしてこれからの挑戦
町野:私はこれから部屋自体がその人の個性を表し、その人の幸せを表現する場所になると考え、新しい部屋のあり方を文化として高めようと考えています。
今の大樹さんにとって部屋とはどんな存在ですか?
佐藤大樹: 僕の自宅には、好きなキャラクターのフィギュアが壁に300体くらい並んでいたり、EXILEのCDがあったり、とにかく自分を育ててくれたもの、見ていて癒されるものに囲まれています。
実は、外に出るのも好きで、人とご飯を食べる時間が一番の幸せなので、家にいる時間はそれほど多くありません。でも、家にいる短い時間だけは誰にも邪魔されたくないですし、大好きなものに囲まれていたい。
僕にとって部屋は、心が唯一休まる場所ですね。
町野: もし、今とは全く違う「理想の部屋」をゼロベースで作れるとしたら、どんな空間にしたいですか?
佐藤大樹: メンバーや友人がフラッと立ち寄れる場所にしたいですね。
一人で過ごすのがあまり好きではないので、みんなが集まって、ご飯を食べたり、ただテレビを観たりするためだけに気軽に来てくれるような空間がいいですね。
小学生の頃に「みんなでゲームしようぜ」と、誰かの家に集まれるような感覚がすごく好きなんです。大人になってもその理想は変わらなくて、いろんな人が自由に立ち寄れる「公園みたいな部屋」を作れたら最高ですね。
町野: 自分のための「好きなもので満たされた部屋」と、みんなが寛げる「人が集う部屋」。用途に合わせて2つの空間を使い分けられたら、すごく素敵ですね。クリエイティブの深みもさらに増しそうです。
今回ご一緒して、私たちが提唱している家具を単体で考えるのではなく、部屋全体をクリエイティブすることができる、佐藤大樹さんに部屋のプロデュースをお願いしようかなと思うほどです。
ククノチ: 今後、さらに進化した「大樹流の空間プロデュース」が見られるのを楽しみにしています。
最後に、今後のアーティスト活動についても教えていただけますか?
佐藤大樹: はい。EXILEとしては、11月・12月に『”EXILE 25th ANNIVERSARY BEST LIVE” ~LDH PERFECT YEAR 2026~』が控えています。元々EXILEの一ファンだった僕だからこそ表現できる、EXILEのあり方みたいなものをライブに詰め込みたいと思っていて、最近は遠慮なくアイデアをぶつけさせてもらっています。これまでに培ってきたクリエイティブを活かしたライブになると思います。
また、FANTASTICSとしては5月から『FANTASTICS LIVE TOUR 2026 “SUNFLOWER”』が始まりました。グループがずっと大事にしてきた象徴である“ひまわり”をタイトルに掲げ、僕たちが次のステップへ進むための非常に重要なターニングポイントとなるツアーです。
メンバー全員のクリエイティブを結集させたステージになりますので、ぜひ足を運んでいただけたら嬉しいです。

ククノチ: 空間からステージまで、大樹さんのこだわりが詰まったクリエイティブの数々、これからも期待しています。TOKYOROOMS展の会期中に来場者がメッセージを書き込める部屋があり、そこで大樹さんのファンの皆様がたくさんのメッセージを書いてくれました。
さらに、大樹さんファンの方が自発的に並んだり譲り合ったりしてくださり、大変感心いたしました。ファンの皆様も誠にありがとうございます。
町野:TOKYOROOMS展、大樹さんには熱量もって取り組んでいただき、部屋も素晴らしいものができて感謝しております。今後も、新しい文化づくりでご一緒できれば嬉しく思います。部屋のプロデュース、ありがとうございました!
プロフィール

佐藤 大樹 (EXILE/FANTASTICS)
EXILEとFANTASTICSを兼任するパフォーマー。
映画・ドラマ・舞台での俳優業も活発に行い、主演ドラマ『仮面の忍者赤影』『時光代理人』などに出演。冠ラジオ「佐藤大樹のぼっちマイク」でパーソナリティを務め、バラエティ、声優やMC、絵本『おいでようぱごろう』の出版など多方面で活動を広げている。
佐藤大樹さんがクリエイションしたTOKYOROOMSのお部屋は下記よりご覧いただけます!
実際にお部屋で使ったアイテムも一部ご覧・購入頂けます。

町野 健 まちの けん
株式会社ソーシャルインテリア 代表取締役
上智大学大学院修了。日本ヒューレット・パッカードでコンサルタント、マクロミルにて経営企画、海外事業立ち上げを経て、2012年にキュレーションマガジン「Antenna(現:antenna*)」立ち上げのため、グライダーアソシエイツを創業。3年で500万ダウンロードを達成し、黒字化まで育て上げる。 その後、2016年にソーシャルインテリアを創業。2018年3月に家具のサブスクリプションサービスを開始。 事業立ち上げ、メディア、マーケティングが専門。

ククノチ 小哲津 くくのち こてつ
ブランドプロデューサー / 事業家
商品やブランドや企業の魅力を高め、世の中に届ける仕事。 個人向けの海外ブランドの日本進出から、IT関連の事業、エンターテイメント事業など、経営してきた会社は多岐に渡り、合計7社を経営。その後、今日に至るまで、海外ブランド・国内の人・もの・企業・番組・イベント・タレント・テレビCM・広告などブランドのクリエイティブなど130のプロジェクトを担当する。現在も、多種多用な業界の15社前後の上場企業や、業界トップ企業の、ブランド顧問・アドバイザー・プロデューサーなどを務めている。

