成形合板は、薄い突板を重ねて接着することで、軽く強い曲面構造を作り出す技術です。
1940〜50年代にはレイ&チャールズ・イームズ、アルヴァ・アルト、アルネ・ヤコブセンらがこの手法の可能性を追求しましたが、突板は紙と同じく一方向にしか曲げられないという制約があり、二重曲面は原理的に不可能とされていました。
1954年、ウェグナーはこの常識に挑戦し、二重に曲げられた背のシェルをもつ「タブチェア」を設計。
布張りと無垢材、金属機構を組み合わせたこの作品は、彼の革新性を象徴するものです。
当時は生産不可能でしたが、2003年に突板を1ミリ幅にスライスして二方向に曲げる3Dベニヤ技術が開発され、2014年にようやく製品化が実現しました。