Interview
インテリアスタイリストとして活躍されている守真史さんに、実際に購入したアイテムを紹介してもらいました。
-
Photo:
守 真史
-
Interviewer:
小谷野 百夏
守 真史
CIRCOWORKS / インテリアスタイリスト
2006年、株式会社カッシーナ・イクスシー入社。外販営業、商品企画開発を経て2009年よりVMD。
2017年、自身のスタジオCIRCOWORKS(チルコワークス)を設立し独立。
インテリアデザインから装飾小物の制作、スタイリングまで、インテリア空間の質を高めることを追い求めている。
愛用されているアイテムだけでなく、ライトの選び方と、守さんが思う役割についても教えてもらいました!
ー インテリアのプロとして活動されていらっしゃいますが、守さんがご自身の家具を選ぶ際に気にかけていることは何ですか?
購入するタイミングや、悩んだときの決め手など、あわせてお聞かせください。
新たに入ってくるものによって部屋の雰囲気がどのように変わるか?を考えています。
それまで漂っていた既存の雰囲気が壊されたり補完されたり、新しい何かに生まれ変わったりする、その変化が楽しいですね。
古くなったり壊れたりして、またたとえば子供の成長に伴って、という「機能面」からくる理由で購入することもあれば、「ほしい!」と強く思うものと出会ってしまったという衝動的な場合もあります。
悩んだときの決め手は「自分がアガる」ほうを選ぶこと。これに尽きます。
守さんが愛用しているライトはこちら
ー FLOS PARENTESIを購入されたきっかけは何ですか?
お気に入りポイントと、どのような人・部屋におすすめか教えて下さい。
自宅をリノベーションしたとき、リビングスペースにはペンダントやシーリングなど天井からの照明器具を設置しませんでした。それ以外の器具で落ち着いた光環境をつくりたかったからです。
PARENTESIは光の高さ、向きを好きなように変えられる機能性と、ものすごくシンプルで控えめなデザインなのにモノとしての「雰囲気」を持っている。ベース照明でありながらちゃんと存在感があるということが僕たちの目指すリビングスペースにぴったりとハマりました。
部屋の隅にアートフレームや壁掛け時計と組み合わせて設置しているのですが、地と図のコントラストを効かせた装飾面にこの照明が陰影をもたらしてくれるので、とても豊かなコーナースペースが出来上がったと自負しています。
これをデザインしたカスティリオーニのものづくりへの眼差しに思いを馳せるのも密かな楽しみです。
ー FLOS MAYDAYを購入されたきっかけは何ですか?
お気に入りポイントと、どんな方・どんな部屋におすすめか教えて下さい。
工事現場の投光器を思わせる即物的な雰囲気は意外とどんな空間にも馴染みますし、フックでどこにでも引っ掛けられるのはとても便利です。
リビングのしつらえがひと通り整った後に「もう少し明るくしたいね」という話になり、追加するのにちょうどよかったというのが購入の決め手です。
かっこいいコードレスのランタン照明はたくさんある時代ですが、敢えてこの長い長いコードを引っ張っていっていろんな場所で使うというのもノスタルジックでなんか良いですよね。
ー ライトを選ぶ際のポイントは何ですか?
お部屋のレイアウト、用途など、様々な側面から教えて下さい。
光環境をどのようにするかで空間の質は大きく変わってきます。
光の位置、強さ、色温度、光源を見せるのか見せないのか、何のための(何をする時に使う)器具なのか、器具全体のデザインなど、選定の際に気にすべき要素がたくさんあります。
人によって好みが分かれるポイントも多く正解の無い世界で、自分にとってベストな照明環境をつくるのは奥が深く簡単ではありませんが、だからこそ面白いとも言えます。
まずは難しいことは考えず、自分がアガる、お気に入りのものを一つ買ってみるのが良いかもしれません。そこから一つひとつ足していって、気づけば自分だけの照明環境が出来上がっている、というのが案外正しいつくりかただと僕は思います。
ー守さんにとってライトとは、周りを明るくする以外に、どんな役割があると思いますか?
照明器具は椅子やテーブルに比べると重力から自由で、デザインの自由度も高いので、それだけバリエーションが多いアイテムです。明かり取りであると同時に、空間のなかでオブジェクトとしてデザインを主張し目を楽しませてくれるものであることが、僕にとっては照明器具のもうひとつの大切な役割です。
ライトといっても、ペンダントライト、フロアライト、テーブルライトなど本当にたくさんの種類があります。用途やお好みに合わせて、ぜひ守さんのお話も参考にしてみてくださいね。
守さんが愛用しているライトはこちら